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植藤造園
春の記録
2007.5.12

虫よ

若かりし頃、自分の部屋にハエ一匹侵入すると同じ空間にいるというだけで恐怖に襲われたものでした。
ハエと喧嘩したら私は絶対負けると思っていました。
自分の爪ほどしかない昆虫一匹に怯えて暮らす生き方なんて駄目だと思い、自分でなんとか解決しなくてはいけないと思いました。
それから私は虫に対する意識革命をしようと心に決めたのです。


お陰様でこの頃は虫の姿を落ち着いて観察し、余裕があるとき心の中で話しかけています。
意識革命のポイントは「虫の気持ち」です。
虫たちは意地悪をしようと思って姿を現してるのでなく、勝手にこちら側が怖がっているだけです。
ただ迷い込んだだけ、ただおいしいものがあっただけ、ただ明るい場所にいきたかっただけ、危険と思ったから攻撃した、当たり前のことです。人間みたいにやましいところはなく、素直に一生懸命生きてるだけなんです。
そう思うようにしたら、だんだんと毛嫌いする気が薄れ、なんとか理解してあげようという気になったのです。
この虫はピカピカな赤い体とひらひらした飾りがお洒落です。

この虫もなかなかお洒落で、いろんな色を使用してところどころラメがかっています。

一見気持ち悪いですが、もの凄く綺麗なグリーンと繊細な毛が覆っていてうまく木に馴染んでいるところがさすがです。

ゲジゲジな毛虫がいたるところに見える時期になってきました。一瞬怯みますが、まず毛虫の姿や動きの滑らかさなどを褒めまくり、毛虫の事情を考えることで自分をコントロールしています。
どんな嫌な奴でも何かしら良いところはあるはず、
人間社会と同じです。
植藤造園 ブログ担当者

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