JA | EN
植藤造園
桜シリーズ
2013.2.28

苗のお引越し

夜明けが早まり、日差しが柔らかくなり、日脚も随分と延びてきました。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
植藤造園では先週から苗のお引越しが始まりました。


苗場から取り出された鉢と、鉢が取り出された状態の苗場です。

平成23年5月から採取し、6月に播種された種たち。
去年の3月に芽が出てから約一年、鉢の中で大きくなった苗。
( 関連ブログ 『継ぐ』 『播種 -hashu-』 『ぴょこぴょんと春を告げる』 『いちねん』 )
とうとう山の苗圃(びょうほ)にお引越しです。
この日のために一昨年から、苗圃の開拓が少しずつ行われていました。
元々スギ畑だったのですが、伐採され、地を掘り起し柔らかくし、鹿避け用の柵を設け、、、
畑として耕すのに、長いこと会長自身が、畑の準備にあたっていました。
最後は職人たちが丁寧に手仕事で畑を綺麗に整え、

苗は一本一本、丁寧に植えられています。

いかんせん、入社したての私が、どのくらい芽が出るのか想像も出来ないまま
会長から 「もっと集めろ」 と言わるままに採取した種。
全てで1万を越える種を採取してしまったので、かなりの芽が出て育っていきました。
園内管理の職人から
「植え過ぎや」と言われましたが、後の祭り。もうどうしようもありませぬ。
さて、苗の成長を見てみると、おなじ鉢で育った祇園枝垂桜でも、、、

こんな小さいのから、、、(およそ5㎝!)

こんな大きくなったもの(およそ75cm!)まで、十人十色ならぬ十木十色です。
どの苗も、喧嘩しながら仲良く大きく成長してほしいものです。
苗圃から出てふと前を見ると、木々に囲まれた苗圃と山が蒼く目に入ってきました。
2人の職人がとても小さく、景色に溶け込んでいます。
長閑でほっこりとした気持ちになりました。

この苗圃の95%が祇園枝垂桜の苗となります。
祇園枝垂桜も併せて、まだまだ約4倍の鉢が残っていますが、、、
植わるのでしょうか、、、?
…きっと会長がどうにかするのでしょう。
去年と地が変わり、環境も変わりました。苗たちはここでしばらく、成長していくことになります。
祇園枝垂桜の苗のお引越しは、これで済みました。
ふと、転校した時に「今日からここで頑張ろう」と思った、幼い日を思い出しました。
苗たちは、ここで暑い夏も、寒い冬も越えて行かなくてはいけません。
今年一年でどれほど成長してくれるのか、今から楽しみです。
花が咲く日を、今から考えてしまいます。
ぼちぼち暖かい日がやってきました。
三寒四温となりますので、みなさんお体にお気を付けて、お過ごしください。
(株)植藤造園 設計 ブログ担当者

PAGE TOP