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植藤造園
夏の記録
2014.5.7

立夏 二十四節気

ゴールデンウィークは皆様いかがお過ごしだったでしょうか。
休みはあっという間に終わり、日常が戻って参りました。
5/5は立夏でした。


5/5 立夏(りっか):
この頃になると山野に新緑が目立ちはじめ、風もさわやかになって、
いよいよ夏の気配が感じられてきます。
(平成二十六年神宮館開運暦より)

新緑を見れば、爽やかな清々しい気持ちになり、意欲的になります。
日本の新学期が4月であることに、納得致します。
植物のリズムと人の心の変動は同じであると、最近はつくづく思うのです。
さて。弊社の祇園枝垂桜は、青々とした葉が涼しげに風に揺れます。
そして、よくよく見てみれば、、、

桜の実が出来ているのを見つけました。
もうあとひと月もすれば、収穫時でしょうか。
今年はどれほど種まきができるか楽しみです。
( 関連ブログ 『継ぐ』 )
上の写真は、普通の祇園枝垂桜の種の写真です。
こちらは、、、

お気づきになるでしょうか。
一ヵ所から、種が1~4つできています。
これは鳥取摩尼八重桜(トットリマニヤエザクラ)の種です。
会長が鳥取で見つけた新しい桜となります。
では、花を見て頂きましょう。

よく見て頂くとわかると思うのですが、雌蕊が三本あります。
この花には1~4の雌蕊があるのです。
そのため雌蕊と同じ数だけの種が一ヵ所に付くのです。
通常の花は、雌蕊が一本で雄蕊が多くあります。
この桜の場合は雌蕊が1~4本あります。
私はこれを植物の進化ではないかと、感動しています。
一本の雌蕊より、より多くの雌蕊があるため、この種は子孫を残しやすくなります。
園内には様々な桜があります。
接木によって品種が確立した桜と、その種を採り実生から育てている桜。
親子の違いを見受けることもできます。
私たち、人と重ねて植物を見る事ができます。
私たちは寒くて厳しい冬が過ぎて、麗らかな春が来ることや
夏の盛り、暑さの盛りを自分の人生と重ねます。
それは「日本人特有のもの」という人がいますが、
私は世界で共通した認識だと感じます。
四季のない国は人生の冬と春を「夜が明ける」と言い換えます。
このところの新緑を見れば植物の成長を感じることができ、
自分も能動的に開けていくように感じます。
そうやって時は刻まれて、深みを増すのかもしれません。
そんなことをふと、桜の成長を感じて、思った次第です。
立夏。夏の始まりです。
(株)植藤造園 設計 ブログ担当者

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