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植藤造園
桜シリーズ
2011.4.21

「ひらく」

会長と一緒に出張で桜の調査に行きました。
調査と言って何をすると思われますか??
花を「ひらく」のです。

せっかくなのでちょっと珍しい花で。
こちらは大奈天(おおなでん)。
これを今から「ひらいて」いきます。

まず、花径(花の大きさ・径)や小花柄(花が枝からついてる萼までの柄の部分)などを
記録していき、次に花弁をひらきます。

この花の花弁は32枚です。
もちろん、花によって個体差はありますが、目安になります。
さて、萼の部分を見て頂きたいですけど、まだ花弁がついている??
と思われませんか?
これは「旗弁(はたべん)」です。
旗弁とは雄しべが花弁化(!)したものです。

よーく見て頂けると気づくかもしれません。
花びらの先・花弁の切れ目に、雄しべの花粉がちょっとついているのがわかります。
さらに、驚きが一つ。
この大奈天はなんと、花の中に葉がつくのです!
それが、こちら。

これを見つけた時には感動しました。
恥ずかしながら私は花に詳しくないので、こんな面白いものが自然界にはあるのだと驚きました。
この旗弁と葉っぱとめしべを並べると、同じくらいの大きさであることが分かります。

花の調査はこうやって花をひらき、何という花なのか、
新しい品種ではないか等を見て行きます。
私はまだまだ分からないことばかりですが、こうやって桜を知る機会ができ、
花や自然に触れ、自然のものの美しさに感動する日々です。
花一つ一つが少し身近に感じるようになりました。

こちらに来て、本来 私たちは自然の中に生きているのに、それを忘れて
過ごしていたんだな、ということを少しずつ、身体で理解してきました。
そんな出逢いに感謝する日々です。
㈱植藤造園 設計 ブログ担当者

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